【数学】と【経営】のあいだに隠れた共通点と相違点
【数学】と【経営】のあいだに隠れた共通点と相違点をふと考えてみた。
本記事は、大抵の人々にとって「キモイ」ものじゃないかと思う(笑)
数学や算数が嫌い!って人は完全にスルーしてもらいたい。
数学をやっていた学生時代
私は小さい頃から算数が好きで、大学と大学院では田舎にある某大学で純粋数学(数理系や応用数学よりも理論的なことが多い)を研究していた。研究と言ってもたまたまニッチなことをやっていただけで、才能がなく落ちこぼれだったため全然大したことはやっていない。専攻は複素関数論で、修論は比較的に直感的でわかりやすいテーマだった。
あまりに昔のことなので、いまとなっては学生時代に学んだことの多くを忘れてしまっているのだが、たま~に郷愁にかられ数学を思い出すことがある。そんなことも久しく遠ざかっていたのが、今日はたまたま、そんな日だった。
今日は弊社に医学部のフレッシュな現役大学生がインターンの見学にきてくれていた。久しぶりに現役大学生と話をしていると、自分の不真面目な大学生時代の話になった。
そのはずみからか、帰りの電車の中で学部時代に習ったとある命題がふと頭をよぎった。
ふと思い出した命題
「あっ、そういや
(-1)×(-1)=1
って自明(当たり前)じゃなかったな~」
ふとくだらないことを思い出す。気になると答えをださないと気がすまない、やっかいな性格。。。
電車のなかでその証明を頭のなかで考えてると、今度はそれを証明するために別の命題の証明が必要なことに気づく。
「あっ、そういや
a×0=0 a∈R(実数)
って自明じゃなかったな~(汗)」
そいつの証明を考えだす。
さらに、その証明を考える過程で、「体」の定義に立ち返らないといけなくなった。。。
陥る思考の螺旋、そしてふと浮かんだ結論
そんな思考の螺旋に陥ったとき思い出したのは、学生時代、マンガを読み返すと、どんどん遡って、どんどんドツボにはまっていく。あのときに似た感情だった。
いかん!!
このままではまた終わりなき思考の螺旋に突入する!!
そんな罪悪感の末に、ふと気づいた。
❝昔の偉大な数学者たちって、よく得体の知れない「数」ってもんを演算という切り口によって、実に絶妙かつシンプルに群・環・体というカテゴライズをしたよなあ❞
というリスペクト。と同時に思った
❝それって、複雑に絡み合う課題の本質を見抜いてシンプルに捉えて紐解いていく、っていう経営に通じるものがあるよなあ~。
大好きな二つがつながった瞬間。面白かった。
二人の親友がつながったような。
だけど、数学と経営の両方を味わってみて実感することがある。
それは、両者には全く異なる性質もあるってこと。
数学って確かなものの積み上げ。
Well-definedなものが根底に無いと、始まらない。
理論が積み上げられないからだ。
だけど、確かなものを手に入れるともの凄く強い。
一方、経営って、本当にわからないことだらけ。
特に航海をはじめたばっかのときなんて、全てがはじめてのこと。
確かなものなんて何ひとつない、予測なんて全くできない。
だけど、失敗してもいいから、勇気をもってその不確実で不安な一歩を踏み出していく。
それが経営なんじゃないかなと。
そんな性格の違うところもまた、面白い。
あっ、そうそう。証明のことをすっかり忘れていた。
気になる人は下記にまとめてあったので、覗いてみてください。
たぶん、上記は実数が可換体であることを自明として解いてる気がするので、ちゃんと理解するためにはコチラも必要ですかね。
では、今日はこの辺りで。 (Q.E.D.)